年200杯のラーメンを食べるラーメンインタビュアーの岡崎美玖さんが、1都3県のオススメのラーメン店を紹介する本連載。今回は「“ガッツリ系初心者”におすすめなラーメン店ならココ!」というお店です。
岡崎美玖(おかみく)
企業勤めの傍ら、ラーメン好きが高じて「ラーメンインタビュアー」として活動中。店主の想いを発信するべくYouTubeでの動画配信や記事執筆などの活動を行う。
年200杯のラーメンを食べるラーメンインタビュアーがナビゲート!
こんにちは、ラーメンインタビュアーの岡崎美玖です。東京都内を中心に年間約200杯以上のラーメンを食べ歩き、作り手の人柄や想いを伝える「ラーメンインタビュアー」として活動しています。
今回は「“ガッツリ系初心者”におすすめなラーメン店ならココ!」というお店をご紹介します。
濃厚スープやゴワゴワ自家製麺がたまらないラーメン店/自家製麺No11
丼にたっぷりの麺と野菜が盛られている「ガッツリ系(通称G系)」ラーメン。多くは東京・三田にある「ラーメン二郎」に影響を受けたラーメン店のことを指し、いくつかのジャンルに分類されます。
このように“一大ジャンル”を築いていることから、ツウな方が好むイメージが強く、さらに量が多く脂っこいイメージなども相まって「食べてみたいけれどなかなか挑戦できない」という方も多いのではないかと思います。
今回は、そんな“ガッツリ系初心者”にもオススメな、ガッツリ系のジャンルの一つである富士丸系のお店「自家製麺No11(ナンバージュウイチ)」をご紹介します!
▲店主の木村さん(右)と筆者(左)
「マサさん」の愛称で親しまれている店主・木村さんは「ラーメン富士丸西新井大師店」出身。元々ラーメン二郎の直系店としてスタートし、その後独自の変化を遂げていった「富士丸系」に分類される、超人気店です。
修業当時はたったの3カ月で店長に就任し、店内で寝泊まりをして修業を重ねた過去を持つなど、異例の早さで大きな看板を背負った努力家の店主さんなのです。
木村さんの手掛ける至高の一杯を食べにくるお客さんの中には、有名店の店主も多く、筆者自身も某有名グルメガイドで評価されているラーメン店店主と遭遇したこともあるほど!
また修業時代からの常連さんも多いそうで、店内はいつも笑顔であふれかえっています。店内が明るい雰囲気で居心地が良いのも、初心者の方にオススメしたいポイントです。
さてここからは、「No11」でのオーダー方法を手順通りにお伝えします。食券の買い方をはじめ、麺量や“コール”など、ガッツリ系ラーメン店の多くでおさえておくべき心得もあるので、ガッツリ系初心者の方はぜひ参考にしてみてくださいね。
まず店内に入ると左手に食券があるので、食券を購入します。列ができている場合には、食券を買ってから並びましょう。
食券を渡す際に、「麺量はどうされますか?」とスタッフさんに聞かれますが、ここで注意したいことが一つ。ガッツリ系ラーメンは基本的に通常量が多いのが特徴で、同店だと「普通」は350gと、通常のラーメンの約2.5倍の量に相当するのです!
「少なめ」だと280g、「半分」だと180gになるので、自分のおなかと相談して、食べきれる量でオーダーを。今回は看板メニューの「ラーメン」(1,100円)を、麺半分(180g)でオーダーしました。麺量を少なくすると卵がサービスで付くのも嬉しいポイントです。
ガッツリ系ラーメンの「食べきれるか不安・・・」と懸念されがちな麺量についても、同店では店主さんに聞けば優しく教えてくれるため安心。初心者の方も怖がらずに注文してみてください!
食券を渡して席に着くと、「ニンニク入れますか?」と聞かれます。これがいわゆるガッツリ系ラーメン店名物、“コール”というものになります。
「ニンニク入れますか?=トッピングしたいものはどれですか?」という意味なので、頭上に貼ってあるサービスの一覧の中から、自分が足したいものを上から順に選んでオーダーすればOKです!
ちなみに何も入れない場合は、「そのままで」と答えればOK。
最初は慌てないように、席に座った時に何をトッピングしようかな?と考えておくのがベターです。今回は「ちょい野菜、ニンニク」とオーダーしました。コールができればあとは着丼を待つのみです!
- ▲横から見るとボリューム感もたっぷり
こちらが、麺半分、ちょい野菜、ニンニクの「ラーメン」(1,100円)です。
丼の上には、煮豚、 ナルト、モヤシ、キャベツ、ニンニク、うずらの卵、メンマをトッピング。「ちょい野菜」分として、野菜は30g増量されています。
まず味わっていただきたいのが、豚骨醤油スープ。こちらは国産豚と1日約50kgという大量のガラ、香味野菜を火加減を見ながらじっくりと炊き上げているため、濃厚な仕上がりになっています。
スープを一口飲めば、脳天を突き抜けるようなガツンとしたうま味に圧倒されること間違いなし。スープをすくう手が止まりません・・・!
お次は、同店の特徴でもあるこの硬くてゴワッゴワの自家製麺を一啜り。
噛み応えのある太麺は、ワシワシとしたオリジナリティのある独特な食感にやみつきになることなること間違いなし!小麦感たっぷりで、ドシッとしたスープの濃さにも負けず、存在感もバツグンです。
▲「僕たちは夫婦のような間柄ですね」と話す製麺師の海老原さん(左)と店主の木村さん(右)
「二郎さんや二郎系ラーメン店の麺と同じ粉を使っていて、中でもこだわっているのが水分量です。季節により水分量が異なるため、四季折々調節しています」(木村さん)
製麺を担うのは、木村店主が「相方」と慕うほどの仲である、海老原さんです。
そして、忘れてはならないのがこの大きな煮豚!一日に50kgほどの肉を仕込むというボリューム感たっぷりな肩ロースは、噛むや否やほろほろと崩れていくほどの軟らかさに衝撃を受けます。
臭みも全くなく、軟らかいのにしっかりと肉肉しさも併せ持っている焼豚に思わずうっとり。
▲生姜ダレ(左)、青唐ダレ(右)
そして、ぜひ一緒に頼みたいオススメ味変サイドメニューが「生姜ダレ」(50円)と「青唐ダレ」(150円)。
生姜ダレは麺の上にちょこんとのせて食べるだけで一気に口の中がさっぱりとします。青唐ダレは見た目以上にピリリと辛く、後半におすすめの辛ウマな味変アイテムです。
いかがでしたか?ガッツリ系ラーメンデビューも、“麺量”と“コール”、この2つを心得ていれば何も怖くありません。
分からないことがあれば木村さん含めスタッフさんに聞けば優しく教えてくれるので安心です。ぜひ自家製麺No11さんで、“自分好みのガッツリ系ラーメン”を見つけてみてくださいね。自家製麺No11
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