キングコング・西野亮廣さん(41)原作の絵本『えんとつ町のプペル』が市川海老蔵さん(44)主演で歌舞伎化され、長女・市川ぼたんさん(本名=堀越麗禾 10歳)、長男・堀越勸玄くん(かんげん 8歳)との親子共演でも大きな話題になっていましたが、高額席のチケットが売れ残り、異例の値下げという大誤算が生じていたと週刊誌『女性自身』が報じています。
市川海老蔵さんが主演の新作歌舞伎『プペル~天明の護美人間~』は、新橋演舞場で1月3~20日まで上演予定でしたが、舞台関係者が新型コロナウイルスに感染したことにより、19・20日の公演が急遽中止となりました。
また、同会場で上演予定だった市川海老蔵さん企画公演『いぶき、』は、21~23日までの全公演が中止となり、海老蔵さんはその後更新したブログで「ここ数日なかなか起きれませんでした、恐らく舞台の疲れと2日間出来なかった心のショックが大きかったんだなと思います。」と綴っていました。
<↓の画像は、『プペル~天明の護美人間~』出演の親子3人の写真>
女性自身によれば、千秋楽を含む2公演が中止となった“プペル歌舞伎”は、市川海老蔵さんのオファーで実現したもので、プペル歌舞伎にかける情熱は相当なものだったといい、「原作となったキングコングの西野亮廣さんが手掛けた絵本に海老蔵さんがほれ込み、自ら歌舞伎化オファーを西野さんにしたそうです」
と舞台関係者が明かしています。
しかし、プペル歌舞伎の高額席チケットは売れ行きが芳しくなかったそうで、「空席が目立つ日もあったそうなんです。『プペル歌舞伎』のSS席の値段は3万円。歌舞伎座での通常公演の最も高い席の倍近い値段で、かなりの高額設定です。安い席は早々に完売しましたが、1万円以上の席の売れ行きが予想より伸びなかったと聞いています。海老蔵さんが出演する新橋演舞場での新春歌舞伎といえば、毎年チケット争奪戦になっていたので、驚きましたね……」
と、ある歌舞伎関係者が語っています。
そうした状況を受けて市川海老蔵さんサイドは、チケットの値下げに踏み切ったといい、一部のチケット販売サイトでは会員限定価格として、1万4,000円のS席を1万2,000円に値引きしていたそうです。この対応について前出の歌舞伎関係者は、「歌舞伎座や新橋演舞場など、松竹直営の劇場で行われる歌舞伎公演で、値下げをすることはありません。しかし、『プペル歌舞伎』の主催者である実行委員会に松竹の名前はない。赤字が出た場合、海老蔵さんと西野さんサイドがかぶることになりますから、少しでもチケットの売り上げを伸ばすために値下げを敢行したのではないでしょうか」
と推測しています。
女性自身はさらに、市川海老蔵さんの「十三代目 市川團十郎白猿」襲名披露にも暗雲が垂れこめているとし、元々は2020年5月から襲名披露興行を行う予定で、勸玄くんも「八代目 市川新之助」を襲名するはずだったのですが、襲名興行は新型コロナの影響で延期となり、現在の状況から今年の実現も限りなく難しいとみられ、海老蔵さんはかなり気落ちしているといいます。
市川海老蔵さんは、大名跡「市川團十郎」を早期に襲名したい切実な理由があるとし、「先代の團十郎の襲名披露公演は3ヶ月にわたって行われ、その興行収入は30億円以上ともいわれています。さらに今回は勸玄くんの新之助襲名披露も兼ねていますから話題性は先代以上でしょう。しかし襲名延期に加えて、コロナ禍で歌舞伎公演の客席も制限されたことで海老蔵さんの収入は大幅ダウン。市川宗家として弟子の面倒も見なくてはなりませんから、海老蔵さんとしては早く襲名したいのが本音」
と、金銭的な問題が背景にあるとしています。
プペル歌舞伎を巡るトラブルや襲名興行の延期により、市川海老蔵さんのモチベーションにも悪影響が及んでいるといい、「先が見えない状況に海老蔵さんもすっかりやる気を削がれてしまったといいます。最近では冗談まじりに『勸玄だけ襲名すればいい……』と自暴自棄になることもあるそうです。自分は7歳で新之助を継いでいますからね。また、ここ2年で歌舞伎座の公演に一度しか出演しないなど、松竹とも距離を置いているといいます。歌舞伎界をリードする市川宗家の代表としての自覚をもう少し持ってくれるといいのですが…」
と歌舞伎関係者が語っています。
女性自身はこのように報じているのですが、これに対してネット上では、
- 大誤算?妥当な結果だと思いますが?
- プペルはワンピースほど世間に認知されてはいなかったということ
- プペルは歌舞伎でなくミュージカルとかであったとしても行かないと思う
- コロナ禍に冒険的な興行を打つのがそもそもの間違い。目先の利益を得ようとして、自分のお金を減らしたら本末転倒
- 逆に何故コレをやろうと思ったのか。アメリカじゃこのアニメ映画が一番失敗した映画と紹介されてたのに。16人より断然、客が入って良かったね
- 歌舞伎ファンには聞いたことも観たこともない題材。つまりそんな知名度が低い題材を選んだ時点で戦略ミス。西野ファンしか行かない。
西野ファンは歌舞伎の高い席を買うほど余裕ないということかと。 - なぜ歌舞伎で勝負しないんだろう。そもそもチケット安く出すなんて、本来の価格を出してくれる方に失礼。
憶測だが、付き合いで購入する人もいるでしょ。そんなやり方では昔のご贔屓筋も離れていくと思う - うちの親も歌舞伎に心酔するかなりの歌舞伎好きだけど、「プペルって何?見る気失せる」と拍子抜けしてたよ。
いきなりこんな題材を持ってきて、成功するわけないじゃない。歌舞伎を見る世代は、50代60代以上が多いんだよ。本来あるべき保守本流の成田屋に戻ったほうがいいと思う。
などの声が上がっています。
西野亮廣さんが原作・脚本を手掛けた『えんとつ町のプペル』は、絵本の累計発行部数が出版から5年で70万部を記録し、2020年公開のアニメ映画は累計興行収入24億円、観客動員数は170万人超えの大ヒットとなり、『日本アカデミー賞』の優秀アニメーション賞を受賞しました。
ただ、この作品は西野亮廣さんの“信者”たちに複数回鑑賞させる手法で数字稼ぎをしていると指摘されており、一部で話題になっているだけで世間一般の人気・知名度は微妙とされ、昨年秋に歌舞伎化されると発表された際にはネット上で物議を醸しました。
そうしたことから、強気な価格を付けていた席のチケットが売れ残ったというのも驚きはないですね。
ちなみに、『えんとつ町のプペル』のアニメ映画はアメリカでも公開されたものの、現地大手の映画館『シネマーク』の一部では、1週間のチケット販売数がたったの16枚だったことが明らかになっています。
人気講談師の神田伯山さんは、プペル歌舞伎を観劇したことをラジオ番組で明かしており、豪華なセットや演出、出演者たちの演技などを評価しつつ、「ただ、最後カーテンコールがあるんですよ。大体普通カーテンコールって1回じゃないですか。あれがですね、プペル歌舞伎は6回あったんですよ。それがちょっとね…しつこいなと思いました。」
と語っていました。
6回も行われたというカーテンコールでは、西野亮廣さんや市川海老蔵さんのファンと思しき観客が立ち上がり、スタンディングオベーションを送っていたそうで、その光景に対して神田伯山さんは、「カーテンコールの時は“新興宗教の祭り”みたいな感じ。新興宗教の祭り感がすごくって」と率直な感想を明かし、伯山さんは「それほどではないよ、っていうのは正直思った」ことから、意地でも自分は立ち上がらなかったとも語っています。
どうやらプペル歌舞伎にも信者たちが集まり、かなり異様な光景が見られたようですが、独自の路線で新たな演目に挑戦していくことはいいものの、おかしな方向へ進んで従来の歌舞伎ファンがどんどん離れていってしまわないか少し心配になりますね。