オートパイロットや回生ブレーキに加え逆噴射機能が備えられているほかセキュリティシステムなど最新設備が搭載
近年はさまざまなeVTOL(電動の垂直離着陸機)コンセプトが各メーカーから発表され、比較的近い時期に実用化されるよう開発が進められている。そんな中、アメリカ・オレゴン州に本拠地を構える航空輸送機メーカー「Samson Sky(サムソン・スカイ)」が設計、製造するSwitchblade(スイッチブレード)は、コンパクトな設計とクラシックなデザインで独自のコンセプトを持っていると言えるだろう。Switchbladeは公道走行可能な自動車から本格的な小型航空機に僅か3分で変身し、その名のとおり、翼と尾翼が折りたためるため、通常の車庫に収めることが可能となる。
性能面では飛行時の最高時速321km/h、巡航速度257km/h、道路上での最高走行速度200km/hを達成するとされ、オートパイロットと回生ブレーキシステムを搭載。着陸困難な状況下でパラシュート降下を想定し、逆噴射機能が備えられているほか、サウンドシステム、ヘッドアップディスプレイ、クライメートコントロール、セキュリティシステムなど、最新の設備が搭載されている。
現在は実験用カテゴリーに分類されているこの飛行機は、「Samson Sky」のスタッフの協力のもと、オーナーの手で51%の機体を組み立てる必要があり、陸上では自動車やオートバイの免許があれば運転可能となるようだ。ただし、これは当たり前のことだが、空を飛ぶには自家用操縦士免許が必須になる。
「Samson Sky」のJerry & Connie Clark(ジェリー&コニー・クラーク)は「私たちはあらゆる場面で革命的なイノベーションが起こっている時代に生きており、それは日々の生活のほとんどすべての部分に存在しています。iPhoneが電気通信業界にとって革新的なプロダクトであったように、Switchbladeも現代の航空業界にとってそのような存在となるでしょう」と述べられている。
Switchbladeは現在滑走路でテストされており、最初のテスト飛行まで数週間と伝えられている。価格は17万ドル(約2,500万円)からで、同社の公式ウェブサイトではすでに予約が開始されているようだ。スペシャルエディションも今後公開されるようなので、興味のある方は是非チェックしてみよう。